2010年07月26日

[付録] en-taxi No.30



扶桑社「en-taxi」2010年夏号(No.30)購入。文庫付録の小島信夫「私の作家評伝」が目当てだが、まずは本誌に軽く目を通しておこうと思い、パラパラ頁をめくる。高橋源一郎の1984年回想記も興味深いが、日常の滑稽さと生命の物悲しさが横溢する杉田成道の小説(最終回)に強く惹かれた。

さて、付録である。付録ではあるが、小島信夫フリークにとってはこちらがメインである。名著「私の作家評伝」からの抜粋。カバーは無い。本誌の福田和也「The day is done ― 小島信夫」が解説の役割も果たしている。近年価格が高騰している小島信夫関連の古書市場でも、「私の作家評伝」はそれほど入手が難しい部類ではない。それにしても抄録されたラインナップは実に渋い。有島武郎、岩野泡鳴、宇野浩二、高浜虚子、近松秋江。渋すぎる。

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2009年07月11日

[新刊] 未完の小島信夫 - 続報の続報

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いよいよ「未完の小島信夫」発売日となった。

池袋西武のリブロにはそもそも期待していないが、案の定入荷しておらず、帰宅後に Amazon で検索。在庫を確認し、早速注文を済ませたところである。
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2009年03月29日

[寄稿] 志賀直哉読本

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吉祥寺・百年にて文芸臨時増刊「志賀直哉読本」を購入。発行は昭和30年(1955年)と古く、また紙質も粗雑なので傷みが激しいのが気になったが、315円という安さならば致し方あるまい。

志賀直哉×川端康成×小林秀雄×丹羽文雄という豪華すぎる対談がハイライトだろうか。また多くの作家・評論家が志賀作品について、あるいは志賀直哉という人間像について原稿を寄せているのだが、その中でも小島信夫の原稿が格別に面白かった。志賀直哉を「小説の神様」と無条件に崇める世間への違和感を表明しているのだが、それは志賀文学に対する畏敬の念と嫉妬心の裏返しだろうと思われる部分が見え隠れしていて、その警戒心を隠さないネチネチした(褒め言葉である)小島信夫らしい原稿を読むだけでも購入する価値は充分あると思う。

それにしても現在の百年の売場はすごいことになっていて、小島信夫と後藤明生がせめぎあうように並んでいる棚の周辺には、どこか近づきがたいほどの異様な気配が漂う。手を伸ばして本の背を持ち上げることさえ憚られるような均衡と調和が感じられるほどである。
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2009年02月07日

[購入] 私の作家評伝II

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下北沢の「ほん吉」にて捕獲。初版。
こんな名著が店前店頭の100円棚に吹きさらしとは!

すでに「作家評伝」は3巻セットで所有しているにもかかわらず、
小島信夫の著作を格安で見つけると、購入せずにはいられない。
老後のためのスペアだと思うことにしよう。読む用と保存用だ。

「作家遍歴」も良いけれど、もちろん「作家評伝」も面白い。
少しだけつまみ読みしてみようと適当にページを開いたが最後、
そのまま時間を忘れて読み耽ってしまう暴力的なまでの面白さ。
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2007年12月09日

[購入] 美濃

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吉祥寺の古本SHOP「百年」店主が、大市にてなんと小島信夫を38冊落札したという情報をブログで知り、さらに、『残酷日記』などめずらしいのもあります、という言葉に僕の期待値は沸点まで高まり、いてもたってもいられず昨晩吉祥寺へ足を運んだのだけど、お店はイベントの都合で19時で閉店してしまっていて、肩を落として家路に着く僕をなだめる妻の賛助もあって、本日再び出向くことになった。

店内に入ってすぐ左手の棚にそれらは並べられていて、次の瞬間グラリと揺れたのでまた地震かと思ったのだが、揺れているのは僕ひとりであって、つまり今まで見たことのない圧倒的光景に眩暈がしたのであった。僕はそこに15分ほど張り付いたままで、棚の左から順に一冊ずつ値段とコンディションなどを確認するのだが、なにせ人気店のために他のお客さんの出入りも頻繁で、その邪魔にならないように身をこなさなくてはならず、恍惚とした表情で頁を繰る僕の所作も途切れ途切れになってしまうのだが、結局すべて確認し終えたところで妻とも相談し、傑作の誉れ高き「美濃」を購入することを決めた。

別れる理由(全3巻)、ハッピネス、釣堀池、残酷日記、愛の告白、アメリカンスクール、私の作家評伝、うるわしき日々、こよなく愛した、各務原・名古屋・国立、一寸さきは闇、どちらでも、墓碑銘、文学断章、そして美濃。その他とても書き切れぬ在庫タイトルをここで延々と並べたところでこのブログの数少ない読者にはまったく退屈以外のなにものでもなく、こうして小島信夫の文体の下手なモノマネを衆目に晒すのも故人への冒涜かと思われるかもしれぬ。しかし、おそらくこれまでの人生でもっとも高額な一冊となった「美濃」を手に、同じ小島信夫好きの店主と二言三言語らい、帰宅後、一気呵成に第1章を読み終えてしまった僕の心のどこかには、なぜだかわからぬがそうせずにはいられない衝動のようなものが絶え間なく渦巻いているのである。
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2007年12月07日

[購入] 小説の楽しみ/書簡文学論

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[Amazon: 小説の楽しみ / 書簡文学論]

仕事が長引き帰りが遅くなりそうだったので妻にリブロで買い物を頼むことにした。文庫化されたばかりの村上春樹の短編集「東京奇譚集」と、半ば惰性で買い続けている「機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」の最新刊。そして夕方頃だろうか、妻からメールが届いた。

> 挫折。ガンダム探せず。
> マンガ売場をウロウロしていたら変な汗出てきた。ごめん。


申し訳ないことをしたと思う。妻はマンガ売場にほとんど「免疫」がないのである。決してマンガが苦手というわけではないらしいのだが、独特の空気に気圧されるのだろう。膨大な数の新刊コミックが積まれた売場から「ガンダム」の表紙を識別することは、マンガ売場を回遊するコツというか、ある程度の慣れがないと実に難儀な作業に違いない。結局、僕が会社帰りに立ち寄って購入することにした。

「東京奇譚集」「ガンダムTHE ORIGIN」とも無事に発見し、さらに先月発売された新作たまごっち「ふぁみたま」の攻略本と、小島信夫の新刊「小説の楽しみ」「書簡文学論」も一緒に買った。「小説の楽しみ」は最後の1冊であった。ポイント2倍期間だからなのかレジには長蛇の列で、会計を済ますまでだいぶ待たされた。合計金額を見ると妻に買い物を頼んだときの5倍以上に膨れ上がっている。変な汗が出てきた。

家に帰ってワイシャツを脱ぐと、Tシャツが裏返しだった。
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2007年09月11日

[購入] 墓碑銘



池袋リブロにて小島信夫の新刊「墓碑銘」を購入。

会計を済ませて振り返ると「墓碑銘」を手に取り一心不乱に目を落としている男性がいた。もしやねじまき鳥ひろニクルさんではないだろうかと、僕はほとんど直感的にそう思った。次の瞬間、彼の姿は売場にはなかった。購入したかどうかはわからない。

僕は、彼がいなくなると何か安心したように、一挙に大変な速さで少年時代から幼い頃へとさかのぼり、そのあたりのところに、自分が停滞するというか、そんな状態に見舞われた。その時代から、ゆっくりと先へ進みはじめ、不意に彼がカチンと音を立てる。

我に返ると、それがほかならぬこの僕であった。
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