2010年10月20日

[配布] 小島信夫批評集成 内容見本

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文章に無駄がない。言うべきことだけが言われている。そして、それが打ち消される。回避とはそういうことだ。風が吹き抜けるようにして打ち消されるのだ。そんな小島信夫の評論/批評が今、若い世代の読者に理解されつつあるという。だが、その多くは絶版扱いである。ここに《小島信夫批評集成》として全八巻を編む所以である。(「刊行にあたって」より一部抜粋)
リブロ池袋本店のレジ横にて内容見本を捕獲。年輪を刻んだ渋い表情が印象的な表紙をめくると、編集委員である千石英世・中村邦生・山崎勉の連名で「刊行にあたって」という短い序文がある。さらにリーフレットを観音開きにすると、全8巻の配本月・予価・解説者が一目瞭然。しかし現時点で予価が明記されているのは第1回配本の「漱石を読む」(8,400円)と、第2回「私の作家遍歴I」&第3回「私の作家遍歴II」(共に6,300円)のみ。

そして、全国5万人のコジノブファンが気になるのは「全巻予約申込専用ハガキ」の存在であろう。全巻予約といっても、いわゆる「一括購入」ではなく、配本の都度、書店店頭で購入する形になるようだ(最寄り書店で番線印を押してもらい水声社に郵送)。つまり、「全巻予約ハガキ」というよりも「特典申請ハガキ」といった意味合いが強い。予約者特典は、直筆原稿の複製や単行本未収録のエッセイなどを収載した「小島信夫読本(仮題)」。予約締切は2010年12月末日、特典発送は2011年5月以降とのこと。

僕はこの内容見本を何度も見ては物思いに耽り、ため息混じりにただただ繰り返し眺めている。いったい何を逡巡することがあろう、ファンならば全巻予約して当然ではないか、という思いと、すでに既刊単行本(初版本)を何冊も所持しているのだから、本当の「全集」が刊行される「いつか」を待てばいい、という気持ちが絶え間なく相克している。
posted by ノジマコブオ at 00:00| 雑談