2007年08月06日

[新刊] 墓碑銘



やはり講談社文芸文庫はこじのぶファン最後の希望である。

「抱擁家族」、「殉教・微笑」、「ワインズバーグ・オハイオ」(翻訳)、「うるわしき日々」、「対談・文学と人生」、「月光・暮坂 小島信夫後期作品集」に続き、今年9月に「墓碑銘」が発売されることになった。この快挙に心から喝采を送りたい。

絶版だらけの小島信夫のカタログがじわじわと充実してくることに、僕は奇妙な快感を覚える。あの「ぬめり」のある文章が意志を持ち、日本地図にぐるぐると巻きついていく。それみたことか、と思う。

以前、保坂和志は小島作品の復刊について、以下のように述べている。
絶版を復刊させるにはまずは当面入手可能な本を買うところからしか始まらないのではないか? 今ある本が売れずに残っているのに、絶版を復刊させようなんて出版社は考えない。だから、まずは今読める本を買う。それしかない。
まったくその通りだと思う。僕は「抱擁家族」も「殉教・微笑」も「うるわしき日々」も新品で買った。絶版で入手困難なもの以外は、古本ではなくすべて新品で購入している。小島作品は読み手の想念を吸収するのだ。新品状態の本を読み込んでいくことで自分だけのものになっていく。

「墓碑銘」は9月10日発売。税込定価1,470円。
posted by ノジマコブオ at 00:00| 雑談