2007年04月11日

[読了] 女流


『女流』を読むと、時代を超えて二十前後の男性が年上の女性に恋する感情こそ、人の恋愛感情の最たるものであるらしいと感じるのであって、そういう意味でも、この日本では稀な恋愛小説は、やがて永遠のベストセラー的な存在になってゆくものと信じている。 (解説より抜粋)
永遠のベストセラーどころか、単行本も文庫本も絶版なのが切ない。もっとも「女流」に限ったことではなく、小島信夫の膨大な著書の大部分は、現在絶版状態である。作者の死後も著書復刻に対する具体的な動きは、残念ながらほとんど見られない。よって、作品を読みたければ図書館へ足を運ぶか、古書店をまめにチェックするしかないのだ。

幸運にも文庫版の「女流」を入手することができ、一気に読み終えた。「抱擁家族」より肩の力を抜いて気楽に読めたように思う。小島作品の難解で近づきがたい印象とは裏腹に、この親しみやすさは意外ですらあった。
posted by ノジマコブオ at 00:00| 読了